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ツボ刺激の作用

足の裏にはツボが集中していることから、ツボ療法のなかでも足ツボは特に有名ですが、ツボ、すなわち経穴は、身体全体に広がっています。
これらのツボを刺激することによってなぜ、身体の状態が改善または良好に維持できるのでしょうか?その理由については、明治時代から研究されてきました。
1.消化器・呼吸器・泌尿器系の器官を調節する。
非常に興味深いことに、胃や小腸などの消化器の運動・分泌機能が低下している場合、ツボ刺激を行うとその機能が亢進し、一方亢進している場合には、ツボ刺激によって抑制する効果があるのです。
つまり正常な状態にもどすように働くというわけですし、呼吸器や泌尿器についても同様で、換気量や利尿・排尿機能の調節を行う効果があります。
2.血液ならびに血液循環を良くする。
足先が冷えている人にツボ刺激を与えると、効果があり、たとえば片足だけにツボ療法を行い、左右の皮膚温度をサーモグラフィーなどで比較してみるとその効果が歴然となり、ツボ刺激を行ったほうの足先は皮膚温度が上昇していることがよくわかるのです。
3.神経系に影響を与え、痛みを抑える。
ツボを刺激すると、モルヒネに似た物質が体内にでき、この作用によって、痛みが抑えられるといわれます。
4.内分泌系(ホルモン)の調整を行う。
5.生体防御機能を調節する。

ツボ刺激の注意点

足ツボを刺激すると、「痛い+気持ち良い」で、ついつい病みつきになってしまいますが、何事もやりすぎは禁物で、人によって、体調によってもツボ刺激をしないほうが良い人、してはいけない人もいます。
1日に15分から30分が目安といわれ、なるべく夕食のあと、1時間〜2時間後のリラックスしたときに行うと効果があります。
ツボ刺激法をマスターすると、ついつい気持ちよくなり、毎日続けたくなりますが、休みを挟んだほうが効果が大きいこともあるのです。
筋収縮性の頭痛などでは、一回の刺激ですっかり痛みが引いてしまうこともありますが、かなり長期にわたって治療を続けることが必要な病気もあります。
病気の種類や程度によって、治療日数はかなり違いますが、急性の場合は比較的早く治りますし、慢性の病気であるほど長期間を要するようです。
数ヶ月、数年かけて出てきた慢性の病気は、治すのにもやはり数ヶ月、数年の治療年月が必要となるというわけです。
途中で治療を中断したり、あまりに間隔をあけたりすると、治療効果をさげることがあり、症状が思わしくない場合は、毎日または隔日で治療が必要なこともあります。
ある程度、症状が緩和されたら、週に2回ぐらいのペースで行うと良いでしょう。
また、ツボ刺激、特に足ツボの指圧による刺激は自分でもできますが、他人にやってもらうと心身ともにリラックスできます。

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ツボ刺激をしてはいけない人

腰痛の場合、足ツボを丹念に刺激することで効果が得られることがありますが、それは同じ腰痛でも姿勢の悪さや不慣れな動作によって起こった痛みや、長時間の運転、準備不足の運動によるしびれや痛みです。
ただし、老化による変形性脊椎症など骨の異常による病気には対しては、足ツボはおろか、全身のツボでもやはり効果は期待できませんし、また、胆のう炎や癌でも腰痛は起きることがあります。
その場合はツボ刺激では効き目はありませんし、効かないままに自宅などでツボ刺激に頼っていたばかりに、治療が手遅れになることにならないよう、注意が必要です。
ツボ刺激療法は、熱があるときや極端に身体が衰弱しているときは、避けたほうが良いでしょうし、治療の前後は、すぐに入浴したり飲酒をするのは避けたほうがいいといわれます。
身体の老廃物がスムーズに排出されるよう、水分を十分に摂ると良いとも言われ、特に、まだ治療になれていない人は、治療後に身体が重だるく感じたり、熱っぽく感じたりすることもあります。
しかしこのような症状は、翌日には消えますのでほとんど心配は要りませんし、身体がなれてしまえば、徐々にこのような症状は消えていくことでしょう。
ただ、なかなか消えない場合は、刺激量が多すぎるのかもしれませんので、刺激量を調節したほうがいいでしょう。
足ツボは、足を怪我している場合や、脳出血、脳血栓の直後、心臓病や重い腎臓病、悪性腫瘍、妊娠中、不整脈がある場合などは刺激してはいけません。

Copyright © 2008 ツボ刺激の作用と注意点